誤嚥性肺炎について
誤嚥性肺炎とは、細菌の繁殖した食べかすや唾液が気管に入ること(誤嚥)が原因で起こる肺炎です。繰り返し起こすことが多く、高齢者の場合、体力を消耗して死へとつながる怖い病気です。
のどの奥は肺に行く「気管」と、胃につながる「食道」に分かれています。
食べ物がのどの奥に進むと脳に信号が伝わり、脳からの指令で気管の入口がふさがるため食べ物は食道に入ります。しかし歳をとってくるとこの信号や指令がうまく伝わらなくなり、食べ物や唾液が気管に入ってしまいます。これを「誤嚥」と呼びますが、食べ物や唾液に含まれている細菌が気管から肺に入ると肺炎(誤嚥性肺炎)を起こすのです。
誤嚥が起こるのは食事のときだけとはかぎりません。胃液が食道を逆流して気管に入ったり、睡眠中に唾液を誤嚥したりすることもあります。食事中の誤嚥はむせるので気がつきますが、眠っている間は気づきません。
誤嚥性肺炎の多くは睡眠時の誤嚥によるといわれています。誤嚥性肺炎はお年寄りがかかりやすく、特に脳梗塞を起こしたことのある人は、飲み込みや咳がうまくできなくなっているので要注意です。
寝たきりの人では唾液や食べ物の誤嚥や胃液の逆流が起こりやすくなります。
また、虫歯や歯周病がある場合は、口内細菌が増加しているため誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。
しかし予防することも可能です。
「食事の環境を整える」方法と「嚥下機能を改善する」方法とがあります。
下記ような日常生活での工夫によって、誤嚥性肺炎を防ぎましょう。
誤嚥性肺炎予防のポイント
歯磨きや入歯の手入れを食後3回と寝る前の計4回行い、舌苔は専用の器具で落とします。虫歯や歯周病はきちんと治療しましょう。
睡眠中に胃液が逆流しないように、上半身を15~20度くらい起こして寝るようにしましょう。
ベッドで食事をとらなくてはいけない人は、少し起き上がった姿勢で食べるようにします。環境を改善しテレビ等を消して、飲み込むことに集中しましょう。
声をかけるのは飲み込んだのを確認してからにしてあげてください。
パサパサした食べ物はやわらかく煮込んだり、スープなど液体のものはとろみをつけると誤嚥しにくくなりますが、よく用いられる刻み食等は誤嚥性肺炎の予防の観点から見るとあまりお勧めできないば場合もあります。
その他、食事後もすぐに横になってはいけません。食べ物がお口の中に残りやすいからです。
口の中がきれいになったら、口の機能の改善を図り、汚れのつきにくい口を目指すことが大切です。



























